ストーリープレゼン
前回のPREP法というのは、相手に伝わりやすい話の作り方として手軽な方法ではありますが、どちらかというと、短い時間でのプレゼン向けの方法です。また、自分の考えや主張のみを伝えるときに有効な方法ではあります。
今回の「ストーリープレゼン」はPREP方の応用になります。研究発表や企画発案など、やや難解な内容になりがちなプレゼンを、分かりやすく伝えるために有効な方法です。
このアイデアはガー・レイノルズ氏の書籍から学びました。
大学生や社会人向けの内容ではありますが、高校生や中学生でも課題解決学習でプレゼンすることもあるので、教員の方にも是非読んで欲しい一冊です。
ストーリーつまり物語を書くかのように、話の内容を考えることが重要とされています。しかし、多くの人は小説家のように物語を考えるなんでできません。そこで、この本では次の手順で話の内容を作ることで、誰でもストーリープレゼンができると述べています。
例えば、ある問題解決のプレゼンをするとして
①理想「〜であったらいいのに」
②現実「しかし現実は〜です」
③原因「なぜそのような現実になっているかというと」
④解決模索「〜はどうでしょう?または〜はどうだろう?」
⑤解決「私は〜が一番ベストな解決策だと思う」
⑥聞き手に促す行動「ぜひ皆さんも〜してはいかがでしょうか」
一番のポイントは⑥だと思います。プレゼンとはアイデアを相手に伝えるだけではダメです。伝えた上で相手に考えを変えてもらわないと意味がありません。しかし、生徒のプレゼンを見ていると⑥が欠けていることが多いため、いまいち伝わってこないのです。
このストーリープレゼンは形式だけなら誰でも簡単に真似できます。生徒に課題解決学習でプレゼンさせるときも、この形式でストーリープレゼンを行えば、ただの調べ学習とは段違いに良くなります。もちろん、この形式だけが全てではありません。欲を言えば、今回紹介したガー先生の本を、生徒たちに買わせて読ませたいくらいです。