デザインテンプレートは使ってはいけない
これもプレゼンの授業をする際に必ず教えます。生徒たちには「使わない方がいいよ」だと弱いので、私の授業でプレゼンさせるときはデザインテンプレートの使用を100%禁止しています。(少々乱暴ではありますが…)
デザインテンプレートを使用しないことについては、この記事でも触れています。
まずデザインテンプレートとは、PowerPointでは「デザイン」のタブにあるやつです。
この機能を使用したことある人も多いでしょう。私も最初は何の疑いもなく使用していたどころか、生徒たちにも使用を推奨していたほどでした。今となっては大反省すべきで、自分の勉強不足のせいで生徒たちに申し訳ないことをしたと思っています。
これの何が良くないのかというと、背景が変わることのメリットより、肝心の内容が悪くなってしまうというデメリットが大きいのです。
例えば画像の背景だと、右側の模様がスライドの約4分の1を占めています。この部分に画像や文字を載せると不自然なので、スライドの内容は左の空白部分に載せるしかありません。つまり、その分だけ画像や文字を小さくする必要があります。スライド作成において、これは致命的なことです。
肝心な内容の質を下げてまで、背景のデザインから得られるものは何でしょうか?私は特に無いと思っています。聴き手も背景デザインなど重要視していません。もし、背景デザインを気にされるなら、そのプレゼン自体が大して重要なものではないのです。
もちろん、すべての背景デザインテンプレートが悪いわけではありません。PowerPointでも邪魔しない背景はあります。Appleのプレゼンソフト「Keynote」では使えるものも多いです。Appleの製品は、iPhoneなどに代表されるように、シンプルな設計のものが多いですよね。シンプルなプレゼンが上手だったスティーブ・ジョブズの考えが元になっているので、Keynoteもそういった設計になっています。
ただ、私はKeynoteを使うことが重要ではなく、シンプルなプレゼンを目指してさえいれば、他のソフトでも十分に使えると思っています。特にPowerPointはそのまま使うと危険なので、授業での指導が大事です。