プレゼンスライドの作り方
PowerPointなどのプレゼンテーションソフトというのは便利ですが、ちゃんと使い方を指導しないと、生徒たちは間違ったスライド作成を行ってしまいます。ただ、ソフトの操作法を教えるのではなく、どのようにデザインするかをちゃんと教えないといけません。
プレゼンソフトで最も使われるのは何だかんだでPowerPointだと思います。このPowerPointが実は曲者で、分かりにくい酷いスライドが作られてしまうのも、このPowerPointというソフト自体に問題があるとも言われています。
このように言われる理由としては、文字が多いものや、細かいデータのグラフなどを載せたような、ダメなスライドばかりが多いのだと思われます。スピーチが重要とは言うものの、視覚に訴えるものがあった方が伝わりやすいのも事実です。私は禁止にするのではなく、効果的なスライド作成というものを教えるべきだと考えています。
ダメなスライドが生まれる理由の1つが、PowerPointのこれです。
「タイトルとコンテンツ」と呼ばれるレイアウトの1種です。私は諸悪の根源の1つがこれだと考えています。こういった枠があるから、無理にタイトルを付けたり、無理に箇条書きにしたりします。また、文字を先行して入力してしまうがために、挿入されたグラフや画像が小さくなりがちになります。文字が多いスライドなんて誰が好んで見るのでしょうか。それなのに、生徒たちは放っておくとスライドを文字をびっしり埋めてきます。
それを防ぐために、レイアウトを「白紙」に設定します。
白紙にすることで、文字入力を先行することが減ります。スペースを広く使えることもあり、文字や画像も大きく使うようになります。たったこれだけで、見やすいスライドになる可能性がグッと上がります。これを生徒たち教えてから、見にくいスライドというのは殆ど無くなりました。
ただし、シンプルなスライドにすれば、その分スピーチの内容にクオリティが求められます。逆に言えば、スピーチの内容を考えるように仕向けられるので、本来あるべきプレゼンの指導を行えるようになります。
もちろん、白紙のレイアウトにすれば万事OKというわけではありません。むしろ、これが最低限のことであって、ここからどう指導するかが重要になってきます。