とある情報教師の独り言 #2

高等学校の教科『情報』の光と影

情報科教員の志願者を増やすには

 採用人数の問題、副免許取得の問題、教育実習の問題など、他教科に比べて無駄にハードルが高い割に、リターンが大きいわけではないのが情報科教員です。普通に考えたら、志願者が出てくるわけがないのが現状です。

 

ただ、周りのせいにしていては何も解決はしません。私個人で出来ることは何かといえば、他ならぬ授業を充実させることだと考えています。生徒たちに必要なものは何か、授業もただ楽しいだけでなく、能力が伸びたという実感を得させることが重要だと思います。

 

私がかつて数学教員を目指したのも、中学校までは数学が苦手でしたが、高校1年生のときの数学の先生のおかげで、苦手を克服し、大学にも合格することができました。そういった体験こそが、教員を志願する一番の理由になるのではないでしょうか。

 

しかし、他教科に比べてハードルが高いのも事実。教員になる人というのは、ある程度の進学校の出身の人が多いと思います。進学校においては情報の授業の価値というものはどうしても低くなりがちです。また、情報系の大学に進んだとすれば、教員よりも待遇の良い仕事につける可能性が高いです。そういった可能性を捨ててまで教員を目指すからには、やはり強い動機といった気持ちに訴えるしかありません。

 

とても難しいことではありますが、自分の授業によって1人でも多く情報科教員の可能性を模索してくれる生徒が現れることを目標に、授業を組み立てていきたいと思います。