とある情報教師の独り言 #2

高等学校の教科『情報』の光と影

情報科の未来を考える

離任式も終わり、いよいよ新年度が始まろうとしています。

 

 

私は相変わらず非常勤講師です。

勤務校も変わらずですが、働く時間が減りました。

 

減った理由ですが、「他教科の非常勤講師を採用するため」だそうです。

 

例えば、

 

社会12時間

情報12時間 ←私

国語6時間

 

という形で非常勤講師の先生が授業を担当していたとして、

来年度から「理科の非常勤講師が必要になった」とします。

 

すると新たな講師を採用するために、他の非常勤講師の時間を削らないといけません。

今回は私と他の非常勤の先生が犠牲になりました。

 

それが学校の方針であるならば仕方ないといえば仕方ないのですが、問題は私が担当していた情報の授業を誰が持つのかという話です。

 

結果的には、情報の免許を持っている数学の先生が担当することになりました。

「免許持ってるなら問題ないのでは?」と思う方も多いかもしれませんが、そうも言えないのが情報科の現状です。

 

他教科と兼任というのは言うほど簡単ではありません。

1つの教科を極めることですら難しいのです。

ましてや情報という教科は、日々変わり続ける情報社会について教えなくてはなりません。

去年の教科書の内容ですら古くなって使えなくなる可能性がありますからね。

 

そして何よりやる気がありません。

下手な授業したっていいんです、だって専門じゃないんだから。

上から言われて仕方なく引き受けている。

上のそれが分っているから、下手な授業をしていても何も言えない。

 

授業の質でいえば間違いなく自分の方が上です。

これは自惚れでもなんでもなく、片手間で授業をしてきた人では、1つの教科に専念して授業を研究してきた自分に及ぶわけがありません。

客観的に見ても分かるだろうと思います。

 

そう考えると、学校としては「情報の授業の質はどうでもいい」ということなのでしょう。

とにかく免許を持った人が教壇に立っていてくれればいい。

 

しかし、一番の被害者は他でもなく生徒なんですよね。

 

来年度は持ち時間が減ることにはなりましたが、自分が担当する生徒だけは確かな情報教育を行っていきたいと思います。