とある情報教師の独り言 #2

高等学校の教科『情報』の光と影

誰のための教科書なのか

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「また同じ過ちを繰り返すのか…」

 

他の教科ではありえません、専門外の教員のために教科書の難易度を下げるなんて。しかし、それが当たり前のように行わるのが情報科です。

 

以前、教科書会社の人と話をしたことがあります。情報科は人がいないので、非常勤講師にすら教科書を売り込んできます。とにかく、生徒ではなく先生が分かりやすいかどうかが重要らしく、その辺のアピールをされました。また、教科書会社の人の話では、専門外の先生から教えやすいように指摘をされたとか何とか。こうやって情報科の教科書は、どんどん使いにくくなっていったような気がします。

 

ちなみに私は教科書を殆ど使いません。定期テストの範囲にするくらいです。使いたいというより「使えない」といった方が正しいでしょうか。教科書に沿って授業をしてたのでは、まともなことなんて教えられないと思います。

 

教科書を使わないとなると、プリントなどの自作の教材を作ることになります。確かに大変ではあります。私は非常勤だったので、教材研究する時間が十分にありましたが、教諭や常勤講師の先生だと、確かに教材研究の時間が厳しいのかもしれません。

 

ただ、よくよく考えてみると、教材研究の負担って何なんでしょうね。教員はそれが一番の仕事だと思うのですが、いつしか教材研究は仕事ではなく、趣味に近いものになってしまっています。

 

教員の仕事はブラックブラックと言われ続けていますが、きつい仕事であっても、それが授業改善のための時間であれば、先生方は弱音を吐くことなどないはずです。一番優先すべき教材研究が、一番おろそかになってしまっていることが、教員の仕事の一番の問題な気もしますね。