とある情報教師の独り言 #2

高等学校の教科『情報』の光と影

アンケートから考察する高校1年生のPC活用能力

こんばんは。

前回紹介した『導入テスト』のついでにアンケートも実施しました。

その結果から考察をしてみようと思います。

 

ちなみに実施した学校は県内ではそこそこの進学校です。

回答者は273人でした。

 

まずはこちら

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『Office(Word,Excel,PowerPoint)』の中学校までに学習してきたかどうかです。

使えるかどうかだと主観によって変わるので、授業等で使い方を指導されてきたかどうかを問いました。

 

PowerPointは課題研究のまとめや発表などで使う機会も多いようで8割近くという数字になりました。Wordも同様でしょうが、PowerPointに比べるとやや数値が低いことから、PowerPointの方が活用機会が多いようです。

 

そしてExcel

約半数しか教わっていないようで、教えられたけど忘れた場合も考えると、使える生徒は3割いるかいないかでしょうか。Excelに関してはゼロから教えるくらいでちょうどいいかもしれません。

 

またPowerPointも教えてもらってはいますが、間違った使い方をしている生徒がほとんどです。「操作法」だけ教えてもらっただけで、スライドデザインやプレゼンの手法などは全くといっていいくらいなってません。

 

なので現実はOfficeソフトを使えるとは到底いえない生徒が多いので、授業でも使い方を教えることが必要になってきます。

 

次はこちら

 

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約9割は家庭に1台はPCがあるようですが、「自分専用のPCがある」が1割程度しかありません。この数値がもっと増えないものかと思います。日本では大学や社会人にならないと自分専用のPCを持たない人が多いらしいですが、個人的は遅いように思います。

最低限のスペックの安いPCでいいから、高校生に1人1台PCを与えられないものかと思いますが。上が考えるのはタブレットPCを1人1台とか目立つことばかり考えて、なかなか整備が進まないのも現状です。

 

ちなみにスマートフォンの所持率は93%で、購入予定も含めればほぼ全員が所持しているようです。聞いた話では中学生でも5割くらいは持っているとか。しかし、スマートフォンは使えてもPCは使えるわけではなく、むしろそのせいでPCを使う機会が減って活用能力も落ちているように思えます。

 

自分はアンケートは集計が面倒で実施しないことが多かったですが、マークシートシステムのおかげで楽に実施できるようになりました。導入テストもですが、生徒の状況は年々変わっているので、多少の時間を犠牲にしてもアンケートは実施してみるとよいですね。